MEMBER’S VOICE

お金をいただいているからには効果を上げる。でも、つまらないものを出す気はないです

もともとは大のCM好き。おもしろいものを作りたい一心で、クリエイティブディレクターを志すなかで、気付けば戦略を立案することの楽しさに目覚めていたという田中博都さん。

ストラテジックプランナーとクリエイティブディレクターの2つの役割を担う彼に、これからFUSIONで実現したいことを教えてもらいました。

田中博都(たなか・ひろと / @digitaladstaff

新卒でサイバーエージェントに入社。広告事業本部ブランドクリエイティブ局に配属され、プランナー、コピーライターとして従事。戦略から企画までをプランニングする。その後、ダイレクトクリエイティブ局では、各プラットフォームに最適なクリエイティブを検証確立する局で局長を務める。2022年9月FUSION入社。

自分が引いた戦略通りに動いていく。それが楽しいと思えた

--まず、田中さんがこれまでにやられてきたことを教えてください。

もともとは映画が好きで、その延長線上でCMに興味を持っていました。それで、中学生のころに電通が手掛けた「サントリー『オールド』」のCMに度肝を抜かれて、「世の中には広告を作る職業があるのか!」と衝撃を受けたんです。

映画を作る映画監督を目指すことは、俳優を志すのと同じくらい夢物語に感じていました。でも、CMは広告代理店に勤めている社員が作ってる。それは、自分にとっては映画監督よりもとても身近な存在として映りました。

それから、広告マンに憧れるようになり、大学生〜大学院生のころには海外の総合代理店でインターンをしていました。クリエイティブディレクターになりたかったんです。

新卒で入社したのはサイバーエージェントの広告事業本部です。大手総合代理店では総合職採用なのでクリエイティブテストを受けなければクリエイティブディレクターになれるチャンスが得られないことがネックでした。

それに加えて、マスが衰退していき、デジタル広告が主流となる時勢のなかで頭ひとつ出るためにも、デジタルに関われる環境に惹かれたんです。

そこではブランドクリエイティブ局に配属され、最初からプランナーとして好きなことをやらせてもらいました。

ターニングポイントはそのあとです。

上司についたのが、おもしろいことを実直にやりたいという電通出身の方だったのですが、彼の企画が本当におもしろかったんですよ。一方で、「おもしろい」だけでコンペに勝つってすごく難しくて…。

--たしかに…。

その日から、彼のおもしろい企画を世に出すためには、どうデジタルプランニングすれば援護射撃ができるのか…と試行錯誤する日々が始まりました。

もう、何としてでもこの企画を世に出したいという気持ちで(笑)。

それで初めてトータル戦略で勝ってから1年半、企画よりも全体戦略を強めていったことで、自分の“勝ちどころ”がわかるようになりました。

もともとは「サントリー『オールド』」のCMのように、美しいものやおもしろいものを作りたかったけれど、それよりも自分が引いた戦略通りに消費者が動いていくのを数字を通じて見て、素直に楽しいと思えたんです。

切込隊長を目指していたけど、将軍のほうがおもろいな! って(笑)。

その後、2年目でダイレクト領域に異動し、各媒体ごとに最適なクリエイティブを仮説検証する部署を統括していました。1年かけて、広告効果を事前予測するAIのローンチまで見届けましたね。

効果を上げるのは大前提。表現としてつまらないものは出さない

--お話を聞いていると、何だかものすごく充実しているキャリアのような…!

そうですね。会社に対して不満は全然なくて、好き放題やらせてもらっていたと思います。ダイレクト領域での仕事を終えたあとは、再びブランドクリエイティブ局に戻って、ゴリゴリ1年間、ひたすら企画提案をしていました。ひとりで100本ノックをやったりして(笑)。

一方で、関わる仕事が変わってきた。これまでトータルで提案してきたものが、点の提案になってきたんです。

それって、広告マンになりたかった当時はすごくやりたかったはずなのに…。そのときの僕は誰もが憧れる企業のTVCMを作るより、小さい会社でもいいから、戦略からPR、広告まですべてに関わりたいという想いになっていました。

とはいえ、僕の能力は総合広告代理店に行っても真価が発揮されにくいもの。メディアプランニングやクリエイティブプランニング、運用、ストラテジーなど、いろんな能力が80点台で混ざりあってるからこそ強いと思っているんです。

じゃあメディアに…とも考えたんですけど、ひとつの媒体でしかプランニングができないのもまたもどかしくて、結果的に行き詰まったところに、前田と出会いました。

--ここに来て新しい選択肢が!

実は、FUSIONのことはおもしろい表現や演出にこだわったエージェンシーだと思っていたんですよ。かっこいいとか、可愛いとか、美しいとか、感情に訴える情緒的なクリエイティブを作っていると思っていたから、自分には関係ないと思っていて。

でも、実際にはそうじゃない。

お金をいただいているからには効果を上げる。でも、表現としてつまらないものを出す気はない。「効果と表現を高次元で融合する」という前田の思想がありました。それに、自分の抱えているものが一致したんです。

だからこそ、お声がけをいただいてからは即決でしたね。

--実際にFUSIONに入社してみてどうですか?

今は新規を中心に戦略から企画までを引き、任せていただけることになったら実制作のクオリティコントロールもやらせていただいています。ストラテジックプランナーとクリエイティブプランナー、両方の役割を担っています。

FUSIONは、本当にマジのゼロイチのタイミングなんですよ。だからこそ、僕が好き勝手にやるのが喜ばれるフェーズでもあるんです! 結果がきちんと着いてくれば咎められることはありませんし、ものすごく自由で心地がいいです。

あと、組織というのは大きくなればなるほど当事者意識が低くなってダレてくるのですが、FUSIONはそこが揃っている。アントレプレナーシップがすごく強いと感じます。

「それ、ほんまにおもろいんか?」と24時間365日自分に問いかける

--田中さんが仕事において大切にしていることは何ですか?

クリエイティブプランナーだからこその思考かもしれませんが、自分を疑うこと、です。

コピーには10文字にも満たないような短いものもあって、それこそ文字数だけ見たら1分でも作れちゃいそうじゃないですか。でも、1本しか書いていないのと、1000本書いたうえでの1本は、価値が全然違うんです。

そのコピーが至極の1本であることを確認するために999本書くんですよ。

広告の仕事には正解がないんですよね。そのなかで区切りをつけるのは自分です。

提案本番まではまだ時間があるけれど、一見筋の通った戦略企画ができていたとして、そこで手を止めるか、さらに悩むのか。その決断をするのは自分自身。

仕事に追われると、どうしても自分に許しをあげちゃう瞬間が来ると思っているけど、それはダメだと思っています。だから、気が狂いそうになるぐらい「それ、ほんまにおもろいんか?」と24時間365日自分に問いつづけています。

自分を詰めるってすごく疲れるんですけど、「もういっか」と言語化できない状態でGOサインを出すのだけは嫌なんですよね。部下も上司も含めて、まわりの人からしたらすごいウザいと思うけど(笑)。

--ありがとうございます。最後に、これからFUSIONに入社を考えている方に向けてメッセージをお願いします!

広告業界や今のままの自分に危機感を覚えていたり、本当に新しいことをしたい人には、本当に最適な場所だと思います。

たとえば、テレビCMの場合は15秒の尺で何をするか、決まったフォーマットのなかでプランニングをするものだけど、デジタルはフォーマットにも尺にも正解はないんです。

オンラインとオフラインを繋いだり、表現や演出にも創意工夫ができたり、パズルとして楽しめる変数が多いので、その変数を楽しみたいなら、うちは大正解だと思います。

(取材・執筆=いしかわゆき(@milkprincess17)/撮影=中澤真央(@_maonakazawa_

最後に

FUSIONでは、一緒に働く仲間を募集しています。

2023年4月には、1期目となる新卒入社社員を迎え、さらなる拡大を進めています。複数領域で、仲間を探していますので、少しでも興味をお持ちの方は、こエントリーいただければ嬉しいです!

最後までお読み頂きありがとうございました。