2025年7月にノバセルがFUSIONをグループに迎えて以降、FUSIONは大きな変革期を迎えています。ノバセルとFUSIONが一体となることで、現場にはどのような変化が生まれているのでしょうか。
今回インタビューしたのは、2020年4月にラクスル株式会社へ新卒入社し、広告領域の新規事業「ノバセル」に配属された楠勇真さん。約40社のテレビCMを通じたマーケティング戦略を支援し、入社2年目にはラクスル史上最年少マネージャーとしてSaaSの事業開発を担当。現在はFUSION取締役CROとして、ダイレクト広告事業を統括しています。
今回は楠さんに、ノバセルとFUSIONの掛け合わせによって生まれている現場の変化や、AI時代にFUSIONで働く魅力、そしてFUSIONが目指すこれからの姿について伺いました。

楠 勇真(くすのき ゆうま)
2020年4月、ラクスル株式会社に新卒で入社。広告領域の新規事業「ノバセル(現ノバセル株式会社)」に配属され、ストラテジックプランナーとして約40社のクライアントのテレビCMを通じたマーケティング戦略を支援。メディア業務や効果分析業務も担い、クライアントの事業成長を一気通貫でサポートした。入社2年目にはラクスル史上最年少マネージャーとしてSaaSの事業開発を担当し、3年目からは営業部長として事業全体を統括。2025年7月にノバセルがFUSIONをグループに迎えた後、同年10月からPMI責任者としてFUSIONの現場に入り、現在はFUSION取締役CROとしてダイレクト広告事業を統括している。
ノバセルで培った「戦略性」と「仕組み化の思想」とは
――楠さんは2020年にラクスル株式会社へ新卒入社したのちに、2025年11月からはFUSIONのCROを務めていらっしゃいます。これまで、どのようなキャリアを歩んでこられたのでしょうか。
ネット印刷のeコマースを主力事業としているラクスルに入社後、最初に配属されたのが広告マーケティングの新規事業「ノバセル」の部署でした。現在は株式会社になるほど大きくなりましたが、当時はラクスル全体の社員数が150名ほどだったのに対してノバセルは15名ほどと、今よりかなり小さな組織だったんです。
1年目は、テレビCMを通じたマーケティング戦略の支援に携わりました。メディアプランニング、効果の分析、営業活動など1年の間に担当する範囲がどんどん増えていき、目まぐるしい日々を過ごしましたね。
2年目からは、テレビCMの効果分析サービスの事業開発に関わるようになり、後には営業部長としてセールスチームをリードする役割も担いました。
事業自体は少しずつ大きくなっていったのですが、同時にテレビCMを取り巻く市場環境も変化し始めました。そこで、ノバセルとしても「テレビCMだけではなく、デジタルマーケティングの領域でも価値を作っていく必要がある」ということになり、また新しい事業を立ち上げることになったんです。
たとえば、AIを活用して各社ごとにカスタマイズしたダッシュボードを作ったり、AIを使ってクリエイティブを制作し、広告配信の最適化につなげたり。そうした新しい領域での事業開発を、私自身は新規事業部のマネージャーとして取り組みました。
参考記事
会社のせいにした瞬間に、成長は止まる。ノバセル史上最年少マネージャー・楠 勇真が貫く“自責の流儀”
【就任報告】新卒から5年半、FUSION取締役CROに就任いたしました。
FUSIONで驚いたのは、顧客価値に対するまっすぐさ
――2025年7月にノバセルがFUSIONをグループに迎えるまで、外から見ていたFUSIONの印象について教えてください。
かなり自由な会社だなという印象がありました。メンバーの雰囲気もそうですし、FUSIONが手がけているクリエイティブを見ても、どれも作品として良い意味で癖があるんですよね。作り手の個性やこだわりがある会社だな、と感じていました。
――実際にFUSIONのメンバーと現場で働いてみて、印象はいかがでしたか?
FUSIONは若いメンバーの感性や勢いだけで成り立っている会社ではなく、シニアメンバーの知見やナレッジが、支えであり強みになっているのだと実感しました。
経験のあるメンバーの知見があるからこそ、提案やアウトプットにも深みが出る。若手にとっても、思いきり挑戦しながら、正しい方向で成長していける環境になっていると感じました。
あとは、素直なメンバーが多いことも印象的でした。私はノバセルからFUSIONに出向する形で入ったので、受け止め方によっては「外から来た人が、自分たちの領域に入ってくる」と警戒されてもおかしくなかったと思います。ですが私が接する中では、そうした空気はまったくありませんでした。
私の意見も前向きに受け止めてくれますし、自分たちのやり方に固執するのではなく、「どうすればお客様により良い価値を届けられるか」を一番に考えている。その姿を見て、顧客価値にまっすぐ向き合う方たちなんだなと感じました。

――ノバセルとFUSIONが一緒になったことで得られた強みについて教えてください。
もともとFUSIONには、クリエイティブの強さがありました。ジャンプのあるアイデアや、面白いアウトプットを生み出す力がある会社だと思っています。一方でノバセルには、事業やマーケティングの課題を整理し、誰に、何を伝えるべきかを考え、戦略を描く、いわゆるストラテジックプランニングの領域に強いメンバーが多くいます。
クリエイティブがどれだけよくても、「なぜこの表現が良いのか」「なぜこのジャンプが必要なのか」を説明できなければ、お客様に理解してもらうことは難しい。そこにはやはり、戦略性が必要になります。
その意味で、ノバセルのストラテジーの力と、FUSIONのクリエイティブの力が組み合わさったことは、とても大きな強みだと感じています。
また、テクノロジーとクリエイティブの掛け合わせや「仕組み化」も起きています。ノバセル側では、AIを使ったワークフローづくりにも取り組んでおり、その仕組みをFUSIONのメンバーが実際に活用しながら、クリエイティブの提案や進行を行うようになりました。
こうした、ストラテジックプランニングとクリエイティブの掛け合わせ、そして人の力とAIの力を掛け合わせた取り組みの両輪によって、FUSIONがノバセルグループに参画してから約半年で、お客様の広告効果の目標達成率は約4倍に向上しています。
持続可能な形で成果を生み出せるようになってきており、非常に良いグループインだなと、率直に感じていますね。
AI時代に必要な「原液」を濃くし、増幅させる環境がここに
――FUSIONは今、どのようなフェーズにあると感じていますか?また、これからどんな組織を目指していきたいか教えてください。
FUSIONは今、組織としてさらに強くなっていく、第二創業期のようなタイミングにあると思っています。今いるメンバーだけでなく、これから入ってくる方々も含めて、新しいFUSIONを一緒に作っていくフェーズです。メンバーの持つ「顧客視点」と「素直さ」を土台にしながら、メンバー全員で新しいFUSIONのチームや雰囲気を作っていきたいですね。
また、少し大きな話になりますが、今はAIの技術進化によって、日々の仕事の仕方も、生活の仕方も変わろうとしている最中です。誰かが正しい答えを持っていて、その答え通りにやれば良い、という世界ではなくなってきています。
そんな時代だからこそ、会社のタグラインである「NEW ANSWER COMPANY」の通り、果敢に新しい答えを作っていく組織でありたいです。

――AIが発達する現代において、FUSIONで働くからこそ得られるものはなんでしょうか?
AI時代に大事になるのは、AIに入れる前の「原液」の濃さです。ここで言う原液とは、顧客解像度やその元となる1次情報、良いものを良いと見極める審美眼とそれらを支える実体験のことです。
AIによって「それっぽいもの」は誰でも作れるようになりました。でも、元になる原液が薄ければ、AIで増幅しても薄いアウトプットにしかなりません。本当の成果につなげるには、顧客理解や戦略、クリエイティブの意図を深く考える力が欠かせません。
ノバセルとFUSIONは、その本質を徹底的に追い求めています。FUSIONでは、日々の仕事を通じて「原液を濃くする経験」を積むことができます。
それは、良いアウトプットを出すだけでなく、「なぜその表現が成果につながるのか」「なぜその判断をしたのか」を自分の言葉で説明できる力にもつながります。
さらに、濃くした原液をAIでどう増幅させるかについては、ノバセルが持つ仕組みや知見を活用できる環境があります。成果につながる考え方やクリエイティブの力を磨きながら、AIで価値を広げていけることが、FUSIONで働く大きな魅力だと思います。
常識を超え、新たな解を。何年先も見据えたFUSIONへ
――今後、FUSIONをどんな会社にしていきたいですか?
今、FUSIONが向き合っている課題は、デジタルマーケティング領域における「認知」と「獲得」の分断です。目の前の売上や獲得だけを追っていても、限界があります。一方で、ブランディングや認知の施策だけを行っていても、すぐに業績につながるとは限りません。この二つはこれまでずっと分断されてきました。FUSIONは、まさにそこに答えを出す会社になりたいんです。
目先の売上を伸ばしながら、未来の売上も作る。そんなマーケティングをお客様とともに実現していきたいと考えています。顧客の視点に立ち、ブランドづくりと成果の両方につながるコミュニケーションが設計できる会社でありたいです。
――この記事を読んでいる未来のFUSIONのメンバーへ、メッセージをお願いします!
3年後、5年後を見据えて、会社の変革をリードしてくれるような方と一緒に働ければうれしいです。
今のFUSIONは第二創業期といえるタイミングだと思っています。「認知」と「獲得」の融合、AIと人の協働、クリエイティブとメディアの横断など、あらゆる越境がFUSIONでは日々起きています。
そんな変革を楽しみ、そして新たな未来を作っていく仲間をお待ちしています!
(取材・執筆=朝川真帆(@lovely_knot162)/撮影=宮澤あみ)